心療内科・精神科の訪問診療
心療内科・精神科の訪問診療
精神科は、主に心の不調や精神的な疾患に焦点を当て、総合的に診療を行う科です。いわゆる精神疾患だけでなく、ストレスによって生じる心の不調、それに伴う問題行動や身体症状の治療も行います。代表的な疾患には以下のものがあります。
最近では、社会生活に伴うストレスが原因となる適応障害や不安障害、心的外傷後ストレス障害、摂食障害、依存症などの相談が増えています。
心療内科は、主に心理的な要因(ストレスなど)が原因で現れる身体症状を診療する科です。代表的な症状には次のようなものがあります。
これらの症状が続き、内科で異常が見つからない場合、心療内科での診察が有効です。
ストレスの自覚がない場合でも、心療内科での治療が有効なことがあります。
当院では専門医が患者さんの状態に合わせて専門的な対応が可能です。
精神科・心療内科の治療は、薬物療法、精神療法、心理社会的治療の3本柱が重要です。
薬物療法
症状と状態に応じて適切なお薬を処方し、症状の改善を図ります。現在は、多剤・多量の処方を避け、なるべく単剤かつ最小限の量で治療を行うことが望ましいとされています。
精神療法
患者さんとの対話を通じて、心の問題を解決するサポートを行います。診察を通して、認知行動療法や動機づけ面接法、行動療法、マインドフルネスなどのアプローチを、訪問診療という環境で可能な範囲で行うことが可能です。
心理社会的治療
社会環境や生活環境を含め、患者さんの全体的なサポートを行います。
精神科・心療内科の患者さんにとって、治療を継続することは非常に重要です。しかし、病状が悪化すると通院が難しくなり、治療を中断してしまうリスクが高まります。
訪問診療は、医師が自宅に訪問して治療を続けることで、通院中断のリスクを減らし、病状や生活の安定を図ることができる大きなメリットがあります。
訪問診療では、患者さんの薬の服用状況も確認しながら、生活環境を直接見ることができるため、外来通院では把握されにくい生活上の問題や解決策を見つけることができます。また、長期的な安定に必要な心理社会的サポートも提供しやすくなります。
当院では、精神科治療と訪問診療の経験豊富な医師が訪問して治療を行います。これまで外来通院で病状が安定しなかった患者さんも、訪問診療を導入することで安定した生活を送れるようになった方が数多くおられます。
うつ病では、気分の落ち込み・意欲の低下が2週間以上続き、仕事や学校、家事など日常生活に支障が生じてきます。ものの見方や考え方が否定的になり、また適切な判断が出来なくなることもあります。
症状の例
認知症では、加齢に伴う「もの忘れ」より進行が早く、日常生活全般に支障が出ることが特徴です。進行が疑われる場合は画像検査が可能な病院と連携し診断を確定させます。
症状の例
睡眠障害には、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害があり、これらによって必要な睡眠時間が確保できず、睡眠の質が低下します。その結果、日中の疲労や集中力低下、不調、気分変調が生じます。治療には、生活習慣や睡眠環境の改善が重要で、起床・就寝時間を一定にし、日中の活動やカフェイン、アルコールの摂取を控えることが推奨されます。快適な温度や湿度、音や照明の調整も効果的です。これらの対策で改善しない場合、睡眠薬が検討されます。不眠には「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」などのタイプがあり、原因に応じた対処が必要です。さらに、睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群といった他の睡眠障害は、専用の治療が求められるため、必要に応じて専門施設へ紹介いたします。
統合失調症では、自分の考えや感情を上手くまとめることが難しくなり、そのため幻覚や妄想などの症状が現れることが特徴です。周囲から見ると、「独り言が多い」「悪口を言われたなどの被害を訴える」「話がまとまらず支離滅裂になる」「一人でいることが多い」などがサインとして表れます。早く治療を開始すれば、それだけ回復も早いとされています。
症状の例
双極性障害では、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂鬱で無気力なうつ状態を繰り返すことが特徴です。うつ状態で発症し、その期間の方が長いため初めは「うつ病」と診断されることもあります。これまでの躁状態の時のエピソードを聴くことが重要となります。
症状の例
適応障害では、耐えがたいストレスにより心身のバランスを崩し、生活に支障を来してきます。ストレスの原因がはっきりしており、その環境を変えたり離れることで改善することが特徴です。
症状の例
強迫性障害では、一度頭に浮かぶと払いのけられない考えが生じ、自分でも無意味であると分かっていながら何度も同じ確認行為を繰り返してしまうことが特徴です。
症状の例
パニック障害では、突然のパニック発作(動悸・めまい・呼吸困難など)とまた発作が起きるのではという予期不安が特徴です。予期不安のために外出が制限されるなど日常生活に支障をきたすこともあります。お酒やカフェインが症状の悪化と関連するとされています。
症状の例
社交不安障害では、注目を浴びる状況で、失敗や批判を極度に恐れることが特徴です。かつては対人恐怖症や赤面恐怖症、あがり症ともいわれていたものです。
症状の例
強い恐怖感を伴う体験に遭い、その体験の記憶が1ヶ月以上経っても自分の意志とは関係なくフラッシュバックしたり、悪夢を見たりすることが続きます。不安緊張が高まり、辛さのあまり現実感がなくなったりすることも出現します。
症状の例
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